他の作品のときにもときどきおこなうのだが、事前になにも言わずに妻に
作品を観て貰い、感想を聞くことがある。私たち夫婦は隠し事をせず、なんでも
話合う。
妻の本作品の感想は驚きだった。本作品の3編ともに女性にも受け入れられる
ものだが、特に2番目を評価するという。
驚いたのは、その理由だった。妻は「3編を通して、主演女優さんは素晴らしい」
という。なにが素晴らしいかを聞けば、「貴方が観ているNetflixの映画のなかに
含めても違和感がないと思う」という。
追うように、違和感がないとはなにかと聞けば、「演技が自然」という。さらに
聞けば「AVがあくまでも事業としての演出というのは私たちでも判る。それでも、
この女優さんは男にも女にも受け入れられると思う」と。
続けて「2番目の男優さんは派手な印象はないが一生懸命の印象がある。女性として
好感が持てる」とも。
貴方はどう思うかと聞かれたので、率直に妻の感想に同感と答えた。
そして、山口菜穂さんの資質の高さや笑顔の良さ、shy(恥ずかしがり屋、照れ屋)の
良さ、佇まいを感じることなどを言った。
妻は「判る。女の立場でも同じかも知れない」と言った。
妻は女だから私よりも冷静で、よく観察していると感じた。
他のレビューでも繰り返して書いていることだが、映像の分野は世界的な変化が
起きている。
映像の分野は国内でも変化の時期だ。地上波テレビは視聴層が世界的に高齢化が
進み、年齢層が下がるほどに従来のテレビを観ない。この動きは止まらないだろう。
AVという分野の定義も変わるかも知れない。それを可能にするには強い財務と大きな
売上が要る。制作最大手のSODと配信最大手のDMMの連携は有効だ。なぜなら、
Netflixは1社でSODとDMMの機能を持っている。
制作最大手のSODと配信最大手のDMMの連携なら可能で、Netflixが出来ないことは、
良い脚本と良い監督、良い女優男優で丁寧に創ることだ。Netflixの長所を追えば負ける。資本の違いゆえに。
日本らしさ、を追ってはいけない。日本らしさとは曖昧なのだから。
Netflixが出来ないことを考えるときに、コンサルタントを入れてはいけない。コンサルは他社にも同じことを言うのだから。あくまでも自分たちで考えることが勝つことに
つながる。